テルペンとは何か?
大麻を使ったことのある人なら誰でも、「テルペン」という言葉を聞いたことがあるでしょう。テルペンは、大麻草の匂い、治療効果、大麻オイルの外見などを左右し、それがどのように作用するか、私たちがそれをどう使うかを決めるのに重要な役割を果たします。ここでは、テルペンについてよく知らない人のために、テルペンについて知っておくべき一番大切なことをお話しします。大麻草の中でテルペンがどのように働くのか、「アントラージュ効果」の概要、テルペンがどのように産生され、どんなものに含まれているのかにまで触れたいと思います。複雑な話の前に、まずは基本から始めましょう。
テルペンは有機化合物のカテゴリーの一つです(主に炭素で構成されています)。テルペンと「テルペノイド」は同じではないことに注意してください。テルペノイドはテルペンとは化学的に異なる分子です。テルペンは、大麻草に独特の香りを与えるというのが一番目立った特徴ですが、大麻草以外にもさまざまな植物(中でも針葉樹はテルペンを産生することで知られています)や、一部の昆虫にさえ含まれています(Pichersky et al. 2006年)。松脂から作られる2つの工業製品、ロジンとテレピン油の主成分であると同時に、ステロイドなど、他の有機化合物の生合成の原料としても重要です。またテルペンは、香水やアロマセラピーに使われるエッセンシャルオイルの主成分でもあります。人間がテルペンをさまざまな用途に使えることは明らかですが、ではテルペンを作り出す有機体にとって、テルペンは何の役に立つのでしょうか?
多くの植物においてテルペンは、草食動物から身を護るのを助けるために産生される、というのがほぼ一致した意見です(Martin et al. 2003年)。それには二つの方法があります。一つは直接的に草食動物を近づけないようにする方法で、美味しくなさそうだったり腐ったような香りを発する場合が多いです。もう一つは、草食動物の捕食動物や寄生生物を積極的に引き寄せる香りを発する方法で、おそらくは肉のような香りがするものです。また、北方林のマツの木が空中にテルペンを放出して雲の形成の濃度を高め、太陽光を反射して森全体の温度を調節していることを示唆する研究もあります(Faiola et al. 2018年)。松林の中を歩いているときの独特の香りもこのテルペンによるものです。そしてもう一つ、自然界が素晴らしいテルペンの使い方をしている例がテングシロアリです。テングシロアリは、頭部にある「フォンタネラガン」と呼ばれる特別の突起を使って、捕食昆虫から身を護るために特定の化学物質の混合物を噴射するのです。私はこれほど興味深い論文を読んだことがありませんでした。みなさんにもお勧めします(Nutting et al. 1974年)。
テルペンの話に戻りますが、大麻由来製品にテルペンを加えることに関心が高まっています。これは「アントラージュ効果」と呼ばれる現象があるためです。アントラージュ効果とは、大麻草に含まれるすべての成分の間にある相乗関係のことで、ある分子の効果が他の分子の存在によって強化されます。「全体は各部分の合計よりも大きい」という言い方がありますが、その一例と考えることができます。アントラージュ効果については、ヘンプ由来のサプリ業界でも医療大麻業界でも非常に関心が高まっています—それによって、製品が謳う効果を簡単に高めることができる可能性があるからです。たとえば鎮痛用のクリームは、大麻草に含まれる他の化学物質が含まれているだけでより効果が高まるかもしれません。この考え方はカンナビノイドだけに当てはまるものではなく、テルペンについても、科学界の関心が集まっています(Blasco-Benito et al. 2018年)
最後に、テルペンに関する化学的な説明を少ししたいと思います。テルペノイドを除いて、テルペンには少なくとも10種類の異なった化学形態があります。それぞれの形態の名前は、炭化水素分子の一種であるイソプレーンが何個含まれているかによって決まります。麦芽糖、蔗糖といった糖類が異なった数の単糖からできているのと同じように、テルペンも、種類によって構成するイソプレーンの数が違うのです。名前はその数にしたがっており、モノテルペンはイソプレーンが2個、ジテルペンは4個、トリテルペンは6個といった具合です。
いかがでしたでしょうか?この記事では、CBD製品とは直接関係がないことも含め、新しいことをいくつか学んでいただけたらと思います。
また当社で取り扱っているテルペンについてはこちらをご覧ください。https://www.alwayspureorganics.com/ja/terpenes/
参照文献:
Blasco-Benito et al. (2018) – https://bit.ly/3rfch7J
Faiola et al. (2018) – https://www.nature.com/articles/s41598-018-21045-1
Martin et al. (2003) – https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC167096/pdf/1321586.pdf
Nutting et al. (1974) – http://psyche.entclub.org/81/81-167.html
Pichersky et al. (2006) – https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2861909/pdf/nihms195138.pdf
大麻を使ったことのある人なら誰でも、「テルペン」という言葉を聞いたことがあるでしょう。テルペンは、大麻草の匂い、治療効果、大麻オイルの外見などを左右し、それがどのように作用するか、私たちがそれをどう使うかを決めるのに重要な役割を果たします。ここでは、テルペンについてよく知らない人のために、テルペンについて知っておくべき一番大切なことをお話しします。大麻草の中でテルペンがどのように働くのか、「アントラージュ効果」の概要、テルペンがどのように産生され、どんなものに含まれているのかにまで触れたいと思います。複雑な話の前に、まずは基本から始めましょう。
テルペンは有機化合物のカテゴリーの一つです(主に炭素で構成されています)。テルペンと「テルペノイド」は同じではないことに注意してください。テルペノイドはテルペンとは化学的に異なる分子です。テルペンは、大麻草に独特の香りを与えるというのが一番目立った特徴ですが、大麻草以外にもさまざまな植物(中でも針葉樹はテルペンを産生することで知られています)や、一部の昆虫にさえ含まれています(Pichersky et al. 2006年)。松脂から作られる2つの工業製品、ロジンとテレピン油の主成分であると同時に、ステロイドなど、他の有機化合物の生合成の原料としても重要です。またテルペンは、香水やアロマセラピーに使われるエッセンシャルオイルの主成分でもあります。人間がテルペンをさまざまな用途に使えることは明らかですが、ではテルペンを作り出す有機体にとって、テルペンは何の役に立つのでしょうか?
多くの植物においてテルペンは、草食動物から身を護るのを助けるために産生される、というのがほぼ一致した意見です(Martin et al. 2003年)。それには二つの方法があります。一つは直接的に草食動物を近づけないようにする方法で、美味しくなさそうだったり腐ったような香りを発する場合が多いです。もう一つは、草食動物の捕食動物や寄生生物を積極的に引き寄せる香りを発する方法で、おそらくは肉のような香りがするものです。また、北方林のマツの木が空中にテルペンを放出して雲の形成の濃度を高め、太陽光を反射して森全体の温度を調節していることを示唆する研究もあります(Faiola et al. 2018年)。松林の中を歩いているときの独特の香りもこのテルペンによるものです。そしてもう一つ、自然界が素晴らしいテルペンの使い方をしている例がテングシロアリです。テングシロアリは、頭部にある「フォンタネラガン」と呼ばれる特別の突起を使って、捕食昆虫から身を護るために特定の化学物質の混合物を噴射するのです。私はこれほど興味深い論文を読んだことがありませんでした。みなさんにもお勧めします(Nutting et al. 1974年)。
テルペンの話に戻りますが、大麻由来製品にテルペンを加えることに関心が高まっています。これは「アントラージュ効果」と呼ばれる現象があるためです。アントラージュ効果とは、大麻草に含まれるすべての成分の間にある相乗関係のことで、ある分子の効果が他の分子の存在によって強化されます。「全体は各部分の合計よりも大きい」という言い方がありますが、その一例と考えることができます。アントラージュ効果については、ヘンプ由来のサプリ業界でも医療大麻業界でも非常に関心が高まっています—それによって、製品が謳う効果を簡単に高めることができる可能性があるからです。たとえば鎮痛用のクリームは、大麻草に含まれる他の化学物質が含まれているだけでより効果が高まるかもしれません。この考え方はカンナビノイドだけに当てはまるものではなく、テルペンについても、科学界の関心が集まっています(Blasco-Benito et al. 2018年)
最後に、テルペンに関する化学的な説明を少ししたいと思います。テルペノイドを除いて、テルペンには少なくとも10種類の異なった化学形態があります。それぞれの形態の名前は、炭化水素分子の一種であるイソプレーンが何個含まれているかによって決まります。麦芽糖、蔗糖といった糖類が異なった数の単糖からできているのと同じように、テルペンも、種類によって構成するイソプレーンの数が違うのです。名前はその数にしたがっており、モノテルペンはイソプレーンが2個、ジテルペンは4個、トリテルペンは6個といった具合です。
いかがでしたでしょうか?この記事では、CBD製品とは直接関係がないことも含め、新しいことをいくつか学んでいただけたらと思います。
また当社で取り扱っているテルペンについてはこちらをご覧ください。https://www.alwayspureorganics.com/ja/terpenes/
参照文献:
Blasco-Benito et al. (2018) – https://bit.ly/3rfch7J
Faiola et al. (2018) – https://www.nature.com/articles/s41598-018-21045-1
Martin et al. (2003) – https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC167096/pdf/1321586.pdf
Nutting et al. (1974) – http://psyche.entclub.org/81/81-167.html
Pichersky et al. (2006) – https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2861909/pdf/nihms195138.pdf


